ザビエル

万引き家族のザビエルのネタバレレビュー・内容・結末

万引き家族(2018年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

役者の芝居と脚本と演出が全て食らった。
社会的に下の立場な雰囲気の人間独特の空気と言ったらひどい表現だけど、どのように役作りしてるのかとても気になる。
いわゆる芸能人てキラキラしてる社会的には上の立場なイメージを芝居でぶち壊してくる感じ。
ドキュメンタリー的リアリティがえげつなかった。
この映画を観ると社会的、法律的、血縁的な「家族」がいかに表面だけの記号でしかないかと言うことを痛感した。
外部からの情報なんてほんととるにたらない。上辺だけの情報で法で裁かれ、社会が決めた「正義」によって引き裂かれていく家族、しかしこの家族自体も子どもを拾うこともすれば、見捨てようともした。
とにかく人間のどうしようもないところ、愛を煮詰めたみたいな映画だった。
安藤さんの事情聴取中の涙の拭い方が泣いてるのをなるたけ隠している表現で印象的だった。
あの家族は誰も泣いてなかった。
そこもとてもしっくり来た。
多分涙流してたらチープに見えてドキュメンタリー感のあるリアリティが消えたと思う。
当事者であるということがありありと伝わってきた。
ザビエル

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