観るのが辛過ぎるので避けてたんだけど、地上波で放送したのを見かけたが最後、最後までどっぷりと観てしまった。
母校の恩師の言葉「何日も食べていない子供が盗んだパンは盗みになるのか」の問いを久しぶりに思い出した。今日、あの時のクラスメイトが私同様にこの映画を見ていたら、みんな恩師の声を聴いていると思う。
安藤サクラ演じる信代が
「私たちじゃダメなんだ」
と、祥太に実親に繋がる情報を伝えるシーンの吹っ切れた（吹っ切る）表情と、祥太の子どもの残酷さを含む賢さが胸にしくしくときた。
幸せってなんなんだろう。
ラストシーンのりんちゃんの表情…でも、どんなに酷い親でも、たいていの子供は措置された施設から親の元に帰りたがる。けれど、りんちゃんが偽の家族のもとに収まったのは、実の家族よりも収まった先に本物の家族の空気があったのかもしれない。
あぁ、信代の逮捕の報を見て、あのクリーニング店の同僚はここぞとばかりにマスコミに知ったふりして無責任にベラベラ喋るんだろうなぁ。
