Keito

万引き家族のKeitoのレビュー・感想・評価

万引き家族(2018年製作の映画)
3.2
人に優しくなんて私にはできない。

万引きってのはこういう風にやるんだよ。

俺らは本当の家族ではないんだからさ。

カンヌ国際映画祭でパルムドール賞を受賞した名作。


とても静かで陰湿な作品。
この監督の作品は日本社会の闇を描いているので見る人を間違いなく選びますが、色んな意味で見た方がいいと思いました。
幸せとは何だろう?家族とは何だろう?と今まで考えていなかったことを深く考察することが出来たのでいい経験でした。

リリー・フランキー演じる柴田は過去に犯罪歴があり、子供には万引きしか教えられない教養のない男。だけれど、祥太との絆や不器用だけどそっと寄り添う姿が印象的。外野の目線だどただの犯罪人で終わりだけれど、当事者からしてみれば、そこにしか分からないものもあるんだな〜と。

そして樹木希林の演技が素晴らしすぎて怖さを感じました。特にパチンコの場面の「しーっ」の表情や目つきが実際に居そうで度肝を抜かれました。

映画情報

「三度目の殺人」「海街diary」の是枝裕和監督が、家族ぐるみで軽犯罪を重ねる一家の姿を通して、人と人とのつながりを描いたヒューマンドラマ。2018年・第71回カンヌ国際映画祭で、日本映画としては1997年の「うなぎ」以来21年ぶりとなる最高賞のパルムドールを受賞したほか、第91回アカデミー賞では日本映画では10年ぶりとなる外国語映画賞ノミネートを果たすなど、海外でも高い評価を獲得。第42回日本アカデミー賞では最優秀作品賞を含む8部門で最優秀賞を受賞した。東京の下町。高層マンションの谷間に取り残されたように建つ古い平屋に、家主である初枝の年金を目当てに、治と信代の夫婦、息子の祥太、信代の妹の亜紀が暮らしていた。彼らは初枝の年金では足りない生活費を万引きで稼ぐという、社会の底辺にいるような一家だったが、いつも笑いが絶えない日々を送っている。そんなある冬の日、近所の団地の廊下で震えていた幼い女の子を見かねた治が家に連れ帰り、信代が娘として育てることに。そして、ある事件をきっかけに仲の良かった家族はバラバラになっていき、それぞれが抱える秘密や願いが明らかになっていく。息子とともに万引きを繰り返す父親・治にリリー・フランキー、初枝役に樹木希林と是枝組常連のキャストに加え、信江役の安藤サクラ、信江の妹・亜紀役の松岡茉優らが是枝作品に初参加した。
Keito

Keito