血の繋がりだけが家族なのか。
正しいことしか許されないのが家族なのか。
世間の正論であっけなく崩されてしまうのが家族なのか。
そんなことない、そんなことないよって信じたいけれど。
何が本物で、何が偽物かなんて、本当は誰も知る由がない。
幸せそうな隣のあの人だって、目に見えない秘密を抱えているかもしれない。
声にならないSOSを発してるかもしれない。
大抵の人はそれは見えなくて、届かなくて。
それをすくい上げることができるのは、同じ目線に立つ人だけなのだとしたら。
そんな非情な世界が、この国にあるのが、今の紛れも無い現実。
誰も知らない を観て苦しくなった時、
歩いても歩いても を観てクスッと笑った時、
海街diary を観て心が温かくなった時、
三度目の殺人 を観てひたすらに考えさせられた時。
これまでの是枝さんの映画で味わったいろんな感情を思い出して、こみ上げるものがあった。
そしてサクラちゃんのラストシーンに、胸が張り裂けそう。