今更、初めて観た。
そして、連続で立て続けに観てしまった。
映画リテラシーの低い自分には一回では無理だった。
なんて良く出来た作品なんだろう。
そんなこと誰しもが思ってるだろうけど。
是枝監督は人間の行動、心理、生理への理解、いや、把握が広く深い。
僕には一生かかっても、到底見えないような景色が見えているんだな。
これも当たり前だけど、脚本がとてつもなく良く出来ている。
何がすごいって、大事な台詞が、さりげなく散りばめられていて、
その散りばめられ方、組み合わせ方、ぼかし方みたいなのが、
よくそこまで細部に目が届くなと。
あとそれぞれの役のバックボーンとかも。
それぞれのシーンもだけど!
いや、当たり前なんだろうけど、本当に凄くないかこれ。
めちゃくちゃ良く出来た数式みたいな。
理屈、理論を丁寧に積み重ねてとんでもない高みへきたみたいな。
だから理解できない、凄み、感動みたいのは感じない。
俳優も当たり前だけど凄い。
最初の一家団欒で、もう目を奪われた。
みんなそれぞれ勝手に喋っている。
リズムもバラバラ。
それが凄くリアルにみえた。
台詞、動き、リズム、反応も丁寧にしがちだけど、
それぞれが雑に扱うところが生っぽくて。
そして安藤サクラ。
眼が!
目は口ほどに物を言う。
もう眼が素晴らしい。
眼だけど全部語れるやないか!