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ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋のmegurosのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

セス・ローゲン主演コメディに、シャリーズ・セロンを迎えるという奇跡のキャスティングがまず何より素晴らしい。鳥串しゃがんで食べたり、ボイスメールのモノマネしたり、ゲースロを固唾を飲んで観ていたり、降臨された姐さんの見てみたいとこ盛り込んだなという感じ。特にモリー(MDMA)を喰らった状態で国家危機に対処してHostage Saved, motherfu*ker!!と戻ってくるあの場面は良かった。

史上最年少国務長官で大統領選にも出馬する”地球最強の女”シャーロットはそのスピーチライターを務めるジャーナリストのフレッドにとっては「高嶺の花」だが、相性も合うので外遊デートしながらで比較的に展開はすんなり。今作で面白いのは、2人の恋愛の障害となって立ちはだかるのがカナダのイケメン大統領(アレクサンダー・スカルスガルドがカッコいいけどどこか気持ち悪い役柄を好演)のようないわゆる恋敵ではなく、パブリックイメージだという点。マーケティング調査の結果からシャーロットの相手としてフレッドは相応しくないことが分かったとかでスタッフからは反対に遭い、フレッドの過去を消して”公表できるキャラ”になるまでは隠し通すことなどが提案される。つまり、人から何を言われようとも自分が信じる道を行くこと、それが大統領選に臨むシャーロットの物語ともなっていく。

ハッとしたのは、初の女性大統領が誕生したら初のファーストミスターが誕生するということ。ホワイトハウスの案内をするフレッド、そしてソファで大統領と座る姿を見ていると、男女関係のステレオタイプに揺さぶりがかけられる。

メディア王を特殊メイク?でアンディ・サーキスが。アイスキューブ長男のオシェアジャクソンが親友のランスを好演。ボブ・オデンカークが元俳優の軽い大統領を演じていてそれも胡散臭くて良い。
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