ジョン

仮面ライダーアマゾンズ THE MOVIE 最後ノ審判のジョンのネタバレレビュー・内容・結末

2.0

このレビューはネタバレを含みます

少々キツい言い方にはなりますが、映画としては正直駄作です。

悠とはまた違った意味での「養殖アマゾン」という発想や、彼らの狂った在り方などは面白かったのですが、家畜人類をアマゾン細胞で作る設定上の必然性が感じられず、また「結局ネオアルファって何だったの?」とか「擬似的な食人を平然と受け入れる客は何者なの?」といった疑問にも劇中では明確な答えが用意されておらず、正直消化不良感は否めません。

特にネオアルファに関しては、この映画一番の見どころであるはずの「悠と仁の決着」の印象を薄めるだけでなく、一期では人間の死体を利用したシグマも攻撃し、更にアマゾンを殺し尽くしたら最後のアマゾンである自分も殺すというような事を言っていた仁に「元は人間だから殺すのはポリシーに反するぞ」と脅す意味不明さも際立ちます。
また、「発想は面白い」とした養殖アマゾンに関しても、一期の「影に潜むアマゾン」、二期の「感染するアマゾン」から、「田舎村の小さな孤児院に閉じ込められたアマゾン」と全体的にこじんまりと纏まってしまった感は否めません。モンスターパニックものとしての面白さを完全に削いでしまっている点も残念です。
いわゆる「ゾンズフィルター」が薄いせいか作品の雰囲気にそぐわない明るくチープな画面になってしまっているのも致命的です。

勿論悠と仁の最終バトルや、廃棄される仲間を見たムクが生への渇望を抱くシーンなど見どころもあるのですが、どうしてもその他の要素が邪魔になってしまいます。

総じて、あまり褒めるところの無い残念な幕引きになってしまったな、というのが正直な感想です。
ジョン

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