進化系ゾンビに支配された世界。米英特殊部隊から選ばれた精鋭8名に与えられた極秘任務はゾンビ蔓延る閉鎖区域にいる科学者レインズ博士を72時間後の爆撃前に救出する事だった。彼らは進化系ゾンビや無法者達の攻撃を潜り抜けながら博士を捜索するが…というストーリー。
本作に登場するゾンビはタイプとしてはダッシュゾンビですが進化系ゾンビという事で時間の経過とともに知能が発達していきます。最初に登場するゾンビ群の中で子供ゾンビが縄跳びしていたりマンションにいるゾンビ達の中にポルノ見ていたりSMプレイしているゾンビがいるのは笑いました。お食事シーンやゴア描写はそれなりにあって、子供ゾンビを射殺するシーンがあるのはちょっとビックリしました。軍隊ゾンビは統率取れていて銃を撃ってきたりします。ちょっと「ナイトメア・シティ」のゾンビを思い出しました。彼らが人を襲う理由も「殺されるかも」という恐怖心からくるという設定は興味深いですね。
前半は敵地に潜入した特殊部隊がゾンビや無法者と戦いを繰り広げ一人づつ脱落しながら博士を探すというオーソドックスなもので、メンバー其々に見せ場を用意してある印象でした。特に初め冷酷なクソ野郎だったベレスの最後の戦闘シーンが個人的に盛り上がりました。ただ、精鋭特殊部隊の割には結構仲間割れするし、血液感染するのにフェイスガードもせずに戦って血を浴びて感染するのはツッコミ所ですね。
後半黒幕の身勝手な真相と裏切りが判明してからは唯一の希望を守り抜く主人公の大尉や他の生存者の戦いが描かれてドラマ性が濃くなってきます。特にギャングのアイバンが最初と最後の方でガラリと印象が変わるのが面白かったです。アレだけ殺し合いしてたのにあんなにアッサリと和解するかなとも思いますが(笑）でも、最後の決戦の場に彼らが現れて他の生存者達と共に少女を逃がす為戦う展開は非常にアツかったです。
ラスボスは結構アッサリと終った印象ですね。もうちょっと戦っても良かったんじゃないかな。あの人も主人公と同じく気合で自我を保ったんでしょうか。
ゾンビアクションとして結構楽しめた作品でした。
