まりん

ボリショイ・バレエ 2人のスワンのまりんのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

バレエが特別好きな訳じゃない。でも、子供の頃、娘の居ない叔母様たちが競って私をバレエ観に連れて行ってくれたのね。
しかもそれぞれ贔屓の団体が有って、あのおばさんのとどっちが良かった?と聞くので、私は当たり障りが無いように、○○役のダンサーが良かった。でも全体ではこっちが好き。とか、気を使って答えていた。
レビュー癖はそのせいで着いたのかもしれない。
兎に角、その叔母様の一人がマスコミ関係だったので、○○役のダンサーが良い。って言うと、観た後に楽屋に連れて行ってくれて、バレエダンサーに紹介してくれて、サインを貰ったりしていた。
今となっては名前も覚えていないけど、そのベテラン男性に「君もバレエをやるの?」と聞かれて、なんか感動した事だけは憶えている。今は知らないけど、当時私が住んでいた島にはバレエを習う所なんて無かったと思う。
今の子供たちはピアノと並ぶくらいバレエ習っている女の子多いわよね。
でもあそこまでストイックに、バレエに人生捧げられる子はそうそう居ないと思う。
才能と努力。そして、好きじゃないと。
恵まれないユリアは、自由でちょっとイライラさせられる。いつも団体行動を乱している感じ。運は良いし、悪い子じゃないんだけど。
カリーナは、全てを持っていて、ストイックで、でも寛大で、誠実。・・・なのに、恋は、嫉妬は、そんな彼女すら豹変させるんだな。恐ろしい。
話は伏線を張らずに前後し、後から繋がりを知る感じ。後だしジャンケンみたい。
本物のバレエダンサーなので、動きはしなやかで美しい。どうしてそんな風に動くんだろう・・・と思うくらい。
そしてやっぱり寛大で誠実だったカリーナが好き。
まりん

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