カクテルを軸に世界中のお酒にまつわる人、場所を巡る旅。
非常に面白かった。
私はバーが大好きで、日本でも海外でもよくバーを訪れる。
大切なのは味、店の雰囲気、店員さんの距離感。何度も繰り返し通うに至る店に出会うことはほとんどない。
ごく稀にあるそういった相性のいい店のことはとても大切にしている。
主人公の彼、人との距離感が絶妙かつフラットで大変魅力的な人物だった。
中盤で女性がバーテンダーをやることに誇りを持っていて食ってかかった場面、あの人はコンプレックスの意識が相当に強いのだろうな。
うまい酒飲ませてもらえれば性別は何でもいい。
この作品の中では、お酒に関わる色々な人とのセッションがあるのだけど、短い会話の中でもその人となりが透けて見える。
そこがまた面白い。