Kawaguchi

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのKawaguchiのレビュー・感想・評価

4.4
5/17 追記

コピーとか宣伝に「古き良きハリウッドの物語」とありますが間違ってますよね。本作は「古き良きハリウッドが終わり、取り残された人々と新しい時代に適用できた人」の物語ですよね。もちろん、取り残されたのは嫁殺しのクリフ(ブラッド・ピット)で、何とか適用したのが、リック(レオナルド・デカプリオ)です。ラストで新時代のハリウッドの象徴として、シャロンテートが門を開き、リックだけを招き入れます。

 この映画が「肌に合わない」や、「途中で脱落した」声が多いのは、予習が足りないとかでは無くて、プロットがないのが1番の理由じゃないのでしょうか。ハリウッド映画で、ブラピとデカプリオがでていて、話やストーリーがなく、散文的なんです。普通の映画だけしかみてなかったら、ん?結末は?よく分からないなあ。と、なりますよね。同じ理由で細田守監督の「未来のミライ」もダメなんじゃないでしょうか。サビがない曲みたいなものです。

 タランティーノは一貫して、自身の幼少期から20代半ばまでのノスタルジーを描いてます。タランティーノもリック同様、時代に取り残されるかどうか、不安なんじゃないでしょうか。
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