作品は最高に好きだし、多幸感でいっぱいになったし、選曲のセンスは抜群でアガるし、あの時代の空気にすっぽり入った気がして楽しかった。
主役2人の「友達以上、妻以下」の関係にニヤニヤしちゃったし、ブランディ(ピットブル)は可愛くてGJ👍
やっぱりスクリーンで観て良かったよ!タラちゃん!って喝采送ったけど、
エンドロール後にぶわっとしんみりしちゃったよ…。
タラちゃんが経験してきた1960年代とタラちゃんが愛してきた映画達。
お母さんが映画マニアで一緒に観て育ち、長じてはビデオショップの店員になって熱く映画を語る若きタラちゃん。
そんなタラちゃんが紡いだ1969年のifハリウッドストーリー。
シャロンテート事件をモチーフに、落ち目の俳優とそのスタントマンとの友情と、古臭い映画と新しい映画の変わり目に入ったハリウッドを描くドラマ。
1969年ってアポロ11号による人類初の月面有着陸があって、ベトナム戦争は真っ只中。
映画だと戦争や大学紛争、ヒッピー・ムーブメントなど世相を反映したイージーライダー等のアメリカンニューシネマが作られた。
またテレビの普及もあり、今作でディカプーが撮影していたスタジオシステムは1950年代からゆっくりと終焉へ向かっていて、落ち目の俳優役のディカプー自身を重ね合わせることも出来るかも。
昔(ほどじゃないけど今でも)殺人事件の関連書籍やドキュメンタリーを漁り回ってたので、シャロンテート事件は知ってて。
この事件はヒッピーカルチャーにピリオドが打たれた切っ掛けのひとつなんだけど、他に要素もあって、ベトナム戦争とかLSDとかコミューンとかラブアンドピースとか。
(ちなみにマンソンはつい最近まで…2017年まで生きてて獄中死しました)
この辺を掘り出すとキリが無いんだけど、ちょうどヒッピーが斜陽の時期にかかってた1969年のハリウッドへのタラちゃんの郷愁?憧憬?が詰まってる映画だなあって思って。
だからラストのバイオレンスシーンは、やっぱりこれ入れなきゃ俺の映画とは言えないしなぁ…っていうタラちゃんの顔が浮かんで切ない。いやそれは笑顔だったりするんだけど。
火炎放射器、最高だし。
タラちゃん56歳。
これまでの作品それぞれにタラちゃんのオタク人生の欠片を見つけては追い掛けてきただけに、もうここら辺で何かを卒業するかな…という雰囲気が微かに漂うのが切なくて。
いい映画だったし、大好きと言える。
円盤も買うだろうし、勿論再観賞するだろうけど、昔スクリーンでタラちゃん節に炸裂されてうぉーっとさせてくれたような同等の熱量はもう無いのかな…とも勝手にこちらが錯覚してしまう余地があるのが哀しい作品かも知れない。
(勝手に命名)タラズチルドレンとしては、タラちゃんカウントダウンに入っているのかなあ…っていう悲しみを覚えたよ…個人的に。
ディカプーは劇中4回泣いてた。
躁鬱激しくアル中だけどドラッグに染まってないトコがクリーンだよね。
あの結末のifの先にはポランスキーの映画に抜擢されて、相棒のブラピともまたしばらく雇用関係が続いたかも知れないねぇ…って妄想するとニヤニヤしちゃう。
ブラピも老けたけどいい面構えのカッコいいおっさんになったなあ。
牧場で半裸男をブチのめす場面最高!
犬缶を真っ直ぐ女の顔にめり込ませたところも大好き!
ピットブルの撫でかたに、ムツゴロウさんみを感じた。
あとおんなの子、脇毛。めっさ脇毛。