ーcoyolyー

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのーcoyolyーのレビュー・感想・評価

5.0
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」観ました!タランティーノあんまり得意じゃないんだけどこれはよかった!あの頃のハリウッドへのむせ返るほど濃密な愛に溢れていて万感の想いが去来して胸が詰まりっぱなし、彼の大切な大切な宝物を見させていただいたというありがたさ。こういう心の奥の奥の奥底にあるものを見せてもらうときはこちらもそれ相応の姿勢で挑まなければならないですよね。
これ、ブラピとレオ様夢の共演!みたいに煽られてたけど「ウルフ・オブ・ウォールストリート」を観た昨日の今日なのでマーゴット・ロビーがシャロン・テートである意味もよく分かりました。その隣人と昨日やりまくってたじゃんってなるわ今日の私は。
ディカプリオってすごいよね、劇中劇がディカプリオの演じる役じゃなくてリック・ダルトンが演じるなんとかダコタさんじゃない人にちゃんとなってるの。劇中劇ってそこら辺曖昧になってることばかりなんだなとこのディカプリオ観てて気づいた。こんなに明晰にその演じ分けできてる人見つけたの初めてだ。でも彼ずっとそういうことできてる人でしたよね、それこそ「ギルバート・グレイプ」からずっと。アイドル的容姿のせいでその部分あまりちゃんと言及されない時期もあったけど、今だいぶ生きやすくなってるんだろうなとやっぱりそこでもこみ上げてくるものがある。彼もルッキズムに殺されかけた人だよなってわかる。
そんで多分タランティーノのある種の部分というかスターになれない世界の大多数の人間というものを投影したのがブラピの役なんでしょうけど、これもうグウィリム・リーにブライアン・メイが託したものと一緒なんだろうなと思いました。ワインスタインへ「俺の女に手を出すな」と言えた稀有なハリウッドスター、ブラッド・ピットにワインスタインの近くでヘラヘラするしかなかった陰キャがこうやって託すことこそ陰キャの真骨頂でもあるなとしみじみしますなんか。
そんで、あそこであえて終わらせたワンハリのあとに実際のシャロン・テート事件の概要とあの教団についてのドキュメンタリードラマ流すWOWOW、親切だけど有り体にいって鬼畜の所業…
(2020.5.3観賞)
ーcoyolyー

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