間々田陽紀

男と女、モントーク岬での間々田陽紀のネタバレレビュー・内容・結末

男と女、モントーク岬で(2017年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

※とにかくアップで撮影する演出が多くて、個人的には違和感を覚えてしまいました。特にマックスとレベッカが再会して結ばれるシーンもあのアングルでのアップの映像がいるとは思えませんでした。歳を重ねた2人のアップの映像で、2人の間に流れた17年という月日を演出したかったのでしょうか・・・・?

※この映画は男性が観るのと女性が観るのとでは、感想がひどく異なる映画のように思えました。恐らく女性の方が納得感を覚える映画のような気がしますが、男である自分には分かりません。ただ愛した女性は1人きりで最初で最後と考えている自分のような古い男性からするとマックスのように複数の女性を次から次へと愛することができる男性の心理は難解ですね。そもそもそんな男性が過去に愛した女性を、この映画のように固執することがあるのでしょうか・・・?

※映画の後半でマックスとレベッカが別の男性と結ばれてその相手が亡くなるという事実が分かるのですが、そもそもそれ以前に2人がどうして離れることになったのかの背景をもう少し丁寧に描いていてもよかったと思います。

※レベッカが小説家であるマックスに《貴方は現実についても本の中でも、夢を見ている。でも、私の夢だけは見ないで欲しい》と語ったシーンでは、この期に及んでやり直そうとするマックスへのレベッカからの毅然とした言葉だったように思えました。

※17年前のマックスと現在のマックスが、小説家としてどのように違っているのか?(昔は流行作家で今は売れない作家なのか)この辺が曖昧で、どんなに違った姿でレベッカの前に現れたのかが分かると女性心理ももう少し違った角度から楽しめたかもしれませんね。

※この映画では《やらないで見過ごしてしまった後悔》と《やってしまって感じている後悔》のどちらを選択するか?を問いかけているように思えましたが、ケースバイケースじゃないでしょうか・・・・?

※アップのシーンが多いのはまいりましたが、それでもそれ以外の例えばニューヨークの華やかな街並みや、タイトルでもある海岸線の美しいモントーク岬の風景描写は素敵でした。
間々田陽紀

間々田陽紀