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ゼニガタのkuuのレビュー・感想・評価

ゼニガタ(2018年製作の映画)
3.0
『ゼニガタ』
監督は園子温作品の助監督しとった綾部真弥。
大谷亮平映画初主演で、居酒屋店主と闇金屋の2つの顔を持つ主人公を演じる。
銭(金)への欲望や恐怖を描いたVシネマにチョイ毛が生えた様な人間ドラマかな。
漁港の路地裏でひっそりと営業を続ける居酒屋『ゼニガタ』。
富男(大谷亮平)が店主として弟の静香(小林且弥)が手伝う表向きは居酒屋やけど、深夜0時から闇金を始める。
トサン(10日で3割)という違法な高金利でゼニを貸してイカつく苛烈な取立てで債務者を追い込む。
今はあまりエグい取り立てはないなぁ。小生が子どもの頃は、熾烈に親から取り立てるのみて育ったし、未だにトラウマ的キャッシュのみの支払いしてるもんなぁネットのポチっとな以外は。
Vシネあるある!が銭形兄弟のスタイルで債務者には激しい取立てで追い込んでいた。
ある日、ボクサー崩れの男・八雲が『ゼニガタ』に働かせてくれと申し出てきて。。。
Vシネあるある!って書いたけど、こないな店は実際にある。小生の大パイセンに、リーズナブルな居酒屋(税別全品100円で一品をだしてる)で、しらない客は店主に偉そうに云うし、云われた方は店主のパイセンは頭だって下げてるけど、今作品みたいにトサンとまではいかないまでも銭貸して、愛と命以外は銭出したら買えないものはないって謳う商品売ってる。
客にはポリスや刑務官だって居るって話やったし、全く無いとは云えないかな。
パイセンの裏稼業を知っとるもんが端からみてたら空恐ろしくなる。
まぁこんなんが舞台なんやと映画を観たかな。
キャバ嬢で債務者に『ユリゴコロ』やさっき観た『ヒメアノ~ル』に出てた佐津川愛美が演じてる、闇に飲み込まれていくというより、望んで堕ちていく女子役を巧くエロんじてるかな。
喧嘩のとき彼氏を焚き付ける女子、無理して生きる女子なんかもっと演じてほしいっすね。
人は色んな理由から銭を追い、求め過ぎてしもたら、しまいに己自ら奈落の底への穴を掘ってるってのは、人間の浅ましいって感じるけど、誰しもなりかねない社会。
そんな時に、腹をくくったり自棄になりもがき続ける者と、ビビって逃れようとして自滅していく者、てのが必ずいる。
まだまだあるけどババ踏むのは多くがその2つ。
その両面をそれぞれの姿が描かれているかなぁとは思ったす。
銭ちゅうモンに助けられて、イカれちまうちょい手前で踏み留まる静香と、全てを抱え込む富男の2人の感情が入り交じる雰囲気も、まぁ感じ取れたかな。
グロシーンはアンマリ期待外れやけど期待してないエロシーンはあったのは避けれへんのかな。
避けて欲しかったのはエンディングまえの居酒屋のホックら場面かな。
これがVシネの様だと感じさせる決定打なんねんなぁ。
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