Ginny

エンジェル、見えない恋人のGinnyのレビュー・感想・評価

エンジェル、見えない恋人(2016年製作の映画)
3.4
Filmarksで、ポスターを見て可愛い!と気になり目を付けていた映画。
WOWOWでやっていたので見てみました。

ポスターのカラフルでお洒落な感じから抱いた想像とは違って、あぁ久しぶりだけど私が思い描く仏映画の雰囲気(でもこれはベルギー?)をもっていて懐かしいような、奇妙なような、アメリのような世界でいちばん不運で幸せな私のような、そんな印象を抱きました。
最後まで見ることで、冒頭のシーンが活きる持っていき方も良かったです。

設定は突拍子もないような摩訶不思議なものだけれど、それを現実的な目線で理詰めにしてこの物語を台無しにしないでほしい。
想像力を大事にしてほしい。

ありえない設定だからこそ、切羽詰まって「存在を感じさせてくれる」ことがどれだけ大きなことか浮き彫りになるけれど、これは果たしてこの設定だから言えることなのだろうか(いやそうではない)。
目が見え、世界が見え、たくさんの人を認識し、認識されることができる私たちがいるこの世界でも、同様に人々が追い求める感情なのではないかと思う。少なくとも私はそうである。
存在を感じさせてくれる、そう思える人が私は大好きだ。

仏映画にありがちwと中学生の時に思ったのが女性の裸体がなぜ!?!という感じで大サービスされること。本作でもそうでした。
これを笑い飛ばさないでほしいし、真剣に見てもほしくないけど(笑)
神秘的だけど、とても身近で、欠かせないもので、大事にすべき性というものを、変な映像や偏った友人の話や頭の固い学校の指導や悪い大人から聞くのではなく、こうして上質な表現から感じ取って理解して学んでいってほしいとも思う。
本作はPG12で大丈夫かな?という心配はあるけれど…。

こういう映画を茶化さず、扱いづらいとも言わず、見るべきことを理解できる人がいいな。
本当に大事なものは目に見えないからね。
Ginny

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