ねこ無双

刑事ベラミーのねこ無双のレビュー・感想・評価

刑事ベラミー(2009年製作の映画)
4.0
シャブロル監督の遺作。


追記しました!
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刑事ベラミーは奥様と休暇中。
そこへ事件を匂わせる闖入者がやってくる。
闖入者に助けを求められたベラミーは彼の語る事件に耳を傾けるのだが…。

ベラミーと愛妻との仲が睦まじい。
弟と妻の関係を邪推するシーン。奥様のビンタ1発ですぐ我に帰る…奥様も強いがベラミーも凄い。

途中ベラミーがマンホールに落ちそうになり、助けられる場面がある。
事件とは全く関係のない短いシーンなのだが、とても象徴的で印象深い。

ー 目に見えぬ別の物語が必ずある。
W・H・オーデン
締め括りのこの言葉が胸にくる。

刑事ミステリーかと思いきやとてもパーソナルな兄弟の物語でもあり。
ユーモラスな味わいに包まれながらも、兄弟の話は物悲しく。
疾走する車。割れた食器。過ぎゆくまま戻らない人生。