3人の少年がGUCCIのスーツを着て、それぞれ会いに行く相手との別れの場面がどれも素晴らしい。アレクサンドル・ヤツェンコと父アンドレイ・パニンとの岸と船とのカットバックと横移動撮影、列車を見送るアルトゥル・ボヴォロツキー、そして呆気なく海に落下するイワン・ココーリンの無情さ。
ユダヤ系女性に相応しい男になるため、イワン・ココーリンが他の二人に頼んでナイフで割礼を行うという壮絶爆笑場面。激痛に絶叫、走り出した先が海で海水が傷に沁みてギャー！ってなるところをクレーンで崖上から撮る。やがてカメラがパンすると枯木の向こうにおそらくジプシーであろう女性たちのダンスが映るが、手前の枯木に赤いスカーフが引っかかってるのが笑う。絶対これ切り取った包皮のメタファーでしょ！
