メガネン

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3のメガネンのレビュー・感想・評価

4.7
4DX3Dで視聴。
結論から言うとこれは失敗で、なぜかと言うと、滅茶苦茶ドカンドカン揺れる演出が多いので、良いストーリーに没入するのに邪魔になるレベルだったから。
もう一度IMAX 3Dで観に行きたい。

MCUのフェーズ5としては第二作にあたる本作だが、所謂4〜5のフェーズに通底するマルチバースのテーマに触れることは一切なくて、G.O.Gの最終作品として作られていた。
でも、マルチバースに触れるよりもずっと面白かったと思う。
実はシリアスなバックボーンを持っているキャラばかりで構成された、MCUの中でも相当にシビアな作品群のG.O.Gだが、それを笑いと涙で吹き飛ばすのが痛快なポイント。
今作はその極致と言えると思う。
軽妙な凸凹メンバー同士の掛け合いは鋭く洗練されて、劇場では笑い声が絶えなかった。苦笑するシーンがすごく多くて楽しい。
かと思うと愛おしくて涙が出るストーリーラインが本筋を貫いており、感動させてくる。

新キャラのコスモがまたかわいいし、いい感じに活躍していて良かった。
グルートが初登場時とはまた違った方向に成長しているようで、相変わらず頼りになる。
ネビュラがキャラとして極めて成熟していて、初登場時と比較するとまるで別人なのに説得力のある演出と演技で、その心の変化が感じられる様はそれだけで感動的だった。
ドラックスとマンティスの掛け合いはいつも満点。マンティスはちょっとチート気味の能力に磨きがかかって想像していなかった活躍を見ることができて楽しかったし、ドラックスのキャラクターとしてその本質が再定義されていてとても良いストーリー。

G.O.Gの物語は一応ここでおしまいなのかも知れないが、その未来には希望が溢れていた。
今後もクイルとガモーラはMCU世界に関わって来そうなので、G.O.Gの遺伝子はMCUの中で受け継がれていくのだろう。どんな風にそれが作劇に反映されるのか、今後が極めて楽しみになった。

久しぶりに、MCUに満足して劇場を出ることができて幸せだった。

ちょっとグロが多かったのでマイナス0.3ポイントしたが、まぁ、どこまで人を選ぶかはわからない。
色使いが独特だけど綺麗なので、いろんな人が楽しめると思うな。