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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3のMAOWのレビュー・感想・評価

5.0
このシリーズを全てリアルタイムで見れたことに感謝です。

向こう100年は語り継がれるであろう名作シリーズ。

この作品を、James Gunn監督が作れない可能性があったと思うと、ほんと恐ろしい。

つくづく、署名運動に参加できたことを誇りに思います。



1作目は「家族になる」話
2作目は「家族を維持する」話
そして今作は「それぞれが新しい家族を作っていく」話

こんな鮮やかで一貫したテーマ回収ある?



過去を開示するバランスも素晴らしい。

悲壮感のあるロケットの過去はしっかり描くけど、
「ロケットとグルートの出会い」などは一切描かない、
そのバランスの良さがあっぱれ。

(『ハン・ソロ』はマジで反省しろ。)



もうね、
こんなに親身になって見れるキャラクターいないですよ。

肩入れするし、贔屓しますよこんなん。
当たり前でしょう。

これまでのロケットの行動や態度を思い返すと、
さらに悲壮感ある。


だからこそ、最後、全員が「生」を謳歌するように歌い踊り叫ぶラストは、ほんとに感動。

あのシーンを、ここまでの感動する場面にできる、
それまでのエピソードの重ね方が優秀すぎる。

ちょっと『ジョジョ・ラビット』が頭をよぎったり。



ドラックスの「父親としての接し方」も泣ける。
ドラックスも、3作通してその過去が垣間見えて、
短いシーンなのにどれもが記憶にある。
優しい人なんよね。


その他にも、ロケットの友達たちの「ずっとみんなで空を飛んでたの」とか…泣くやんそんなの。



ガモーラに関しては、
これまでのマルチバースのややこしい設定がチラついてノイズになるかと思いきや、
わりとあっさり「過去の記憶が無い」「別のガモーラ」あたりに留めておいたのは賢い選択だと思います。

最後、安易に仲間や恋仲には戻らず、
「今のガモーラ」はラヴェジャーズが家族であるという選択も好き。




アクションも半端ない。

クイルとグルートの多拳銃連携乱射も、
通路でのワンカット風の、最後全員での連携のシーンも、
全員で悪役リンチしまくるシーンも、
ようあんだけ迫力あってアガる撮り方できるよね。
ほんとすごい。


ネビュラの「破壊されても無敵」感好き。
ドラックスの怪力無双も好き。
もちろんロケットとグルートのコンビ攻撃も大好き。



序盤、アダムが来て一気にシリアスになるところとかも
引き込み方が上手い。



あと、しょーもない小ネタをちょいちょい挟むのも好き(笑)
マンティスだけ毎回落下が間抜けなの何なの(笑)

いちいち装置とかがプルプルしててキモいし(笑)


James Gunn監督お得意の
グロテスク感も味わえてより満足!(笑)

変な奴らが大量にノーウェアに乗り込んでくるところは
ちょっと『THE SUICIDE SQUAD』の「ヒトデとネズミ」感ある(笑)


クイルが宇宙に放りたされたときに
アダムと「システィーナ礼拝堂」やるのはワロタwww



ラストに、1作目1曲目の『Come and Get Your Love』流してくるのも流石すぎでしょ。

「ちょっと今回は記憶に残るような曲無かったかな…?」と思ってたら
最後の最後にやられた。
むしろ「これのために選曲抑え気味にしてた?」とまで考えた(笑)



エンドクレジットのこれまでのシーンの振り返りも良い。

名シーンほんとに多いよね。


1作目のときは香川に住んでて、まだまだMCUの認知低かったなぁ
とか
2作目のときは最高すぎて4回見たなぁ
とか
俺も映画とともに歩んだ記憶が思い出されて、ほんとに満足感高かった。




頼むから『TOY STORY』みたいに蛇足つけないことを願う(笑)


これでJames Gunn監督はMCU引退か。
頼むから余計なことはしないでくれよ、Kevin Feigeさん…。

どうも最近のMCUは
「無名だけど有能な監督」ではなく、「ちょっと話題になりかけてる監督」を起用するきらいがあるからな…。
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