田中太郎

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3の田中太郎のレビュー・感想・評価

4.5
「ヒーロー」は二種類存在する。

一つは「共感型」
もう一つは「憧れ型」

長年MCUを追ってきたこの身だが、最も好きな映画及びキャラクターが「ガーディアンズ」である。

理由は二つある。

まず一つが、ガーディアンズに登場するヒーロー達は全員「共感型」であるということだ。
全員がいわゆる"落ちこぼれ"で、世間のはみ出しものにされていて
でもユーモアがあって、音楽のセンスが抜群で。とにかく一言では表現できないくらい"いいやつら"なのだ。

ガーディアンズが聴いている音楽は全部個人的に聴いたし覚えている。人生の一部が"音楽"という媒体を通じて彼らと共存しているのだ。

そしてもう一つが、「ジェームズ・ガン」という監督に出会えたことである。
恐らく最も初めて「エンタメ性あふれるアクションを撮る映画監督」を知ったのがジェームズガン監督。後にマシューヴォーンやエドガーライトなどを知っていくのだが、とにかく初見のガーディアンズには衝撃を受けた。

そんな愛してやまないシリーズもいよいよ最終章。
始まる前に既にウルウルきていたレベルで期待値はマックス。

予告で懸念していたのがだいぶトーンが重めということだ。彼らのフィナーレに悲しい涙は相応しくない。半分ワクワク、半分ドキドキだった。


とにかく………とにかく胸がいっぱいになった。
これ上ない締めくくり方、何度も何度もグッと来てしまった。

「共感型」を兼ね備えつつ、いつの間にか「憧れ型」に変化していたガーディアンズ。
相変わらず音楽のセンスは抜群だし、とにかくキャラクター全員が愛おしく、素晴らしい描かれ方をしていた。

エンドロールで過去作を何度も思い出し、胸が苦しくなってしまった。もう彼らを映画館で見ることはないのだろうか。

こんなにも思い入れが深いシリーズが一つまた終わってしまうと思うと、とてもやりきれないものがあるが
彼らの決断に否定的なものは何一つない。だって我々には音楽があるのだから。
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(下にネタバレ込みで感想書いときます)

[この映画のBest俳優]
クリスプラット
[脚本面]☆☆☆☆
[映像面]☆☆☆☆☆
[ストーリー性]☆☆☆☆
[オススメ度]☆☆☆☆☆























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ネタバレ
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今回はカメラワークが抜群に良かった。特にアクションシーン。
定点カメラが多いイメージがあったが今回は敢えて手持ちシーンを多くしていそう。中でも敵の宇宙船に全員で乗り込んでの初陣のアクションシーンは半端なかった。あれ嫌いな人マジでいない。笑

ストーリーが終始ロケットに向くものかと思っていたがちゃんと全員にもスポットが当たっていたのが良かった。特にドラックス。

1では妻と娘をサノスに殺され殺人鬼として登場したが、そんな彼ももう一つの"家族"と出会い、心に余裕が出来、今作では子供達を率いる"父親"としての姿を見れたのが凄くグッとくる。それを支えるマンティスもめちゃくちゃ良い。

クイルとガモーラの関係性にもいちいち泣かされる。

それと1を彷彿とされるシーンが何度もあるのも良かった。
グルートとクイルが背中合わせで戦うシーン、クイルが宇宙に投げ出されるシーン、そしてラストシーンであの「名曲」を使うという選曲センス
何をとっても最高。本当に…本当に久々MCUで「面白かった!!」と言える映画に出会えた気がする。嬉しい。
田中太郎

田中太郎