Gaku

焼肉ドラゴンのGakuのレビュー・感想・評価

焼肉ドラゴン(2018年製作の映画)
4.3
昭和中期、高度成長期時代の大阪、不法居住地域に住み、焼肉屋を営む在日韓国人家族の物語。第二次世界大戦で片腕を失くした父親の金龍吉(キム・サンホ)、その妻の高英順(イ・ジョンウン)、龍吉の前の妻との間の二人の娘、静花(真木よう子)、梨花(井上真央)、英順の連れ子の美花(桜庭ななみ)、そして龍吉と英順との間の息子の時生(大江晋平)の5人家族に、梨花の夫の李哲男(大泉洋)、静花の恋人の尹大樹(ハン・ドンギュ)、美花の愛人の長谷川(大谷亮平)、梨花の愛人の呉日白 (イム・ヒチョル)がそれぞれに絡んでくる。
 前半と最後はやや間延びした感じを与えつつも、中盤から後半にかけてはぐっと引きつけるシーンが続き、思わず涙してしまった。劇として、大変完成度の高い作品で、映画化する際に、もう少しだけ映画館のテンポに落とせば大変な名作となったと思う(今からでも映画を再編集すれば良いかもとも思う)。作品自体に力があり、個人的には忘れられない一作。移民社会に興味のある方はぜひぜひ。
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