ドルフィンキック

ファイナル・スコアのドルフィンキックのレビュー・感想・評価

ファイナル・スコア(2018年製作の映画)
5.0
レンタルDVDにて、鑑賞しました。
デイヴ・バウティスタ演じる、元特殊部隊員が、サッカースタジアムを占拠した悪党集団を相手に、たった一人で立ち向かうお話。

これって、正に、スタジアム版の「ダイ・ハード」ですね!!!!!
主演のデイヴ・バウティスタが、ゴツイ肉体をしながらも、「沈黙」シリーズのスティーブン・セガールみたいに、敵を余裕で、バッタ、バッタと、叩きのめして行くような、完全な超人ではなくて、随所に、ピンチに陥ったり、苦戦したりするところが、超人化する前の「ダイ・ハード」のジョン・マクレーン刑事と重なるので、この設定も、より「緊迫感」が、出て、「ダイ・ハード」らしくて、とても良かったと思います。

制作者側の「ダイ・ハード愛」が、凄く伝わって来て、グッと来ました♪
もう、このプロットのアクション映画は、鉄板だと思います。
既視感があろうと、新味がなかろうとかまわない。
それぞれが、面白ければ、それでいい。

例え、斬新な設定、ストーリーの作品であっても、小難しい作品や全く、自分の好みではない作品よりも、今まで、馴れ親しんで来た好きなプロットの作品の方が、断然、「無難」に、「手堅く」、楽しめますからね♪

閉鎖的空間が、舞台の作品なので、終始、緊迫感を持続したままのストーリー展開に手に汗握り、そして、凄まじいアクションの連続に、とても興奮しました。

限定空間や孤立無援は、この手のダイ・ハード型のアクション映画では、「お約束」だし、テロリストがプラスチック爆弾を設置するシーン、手にペンで名前を書くシーンは、そして、一味の中にコンピューターの専門家がいる。などなど、どれも、「ダイ・ハード」意識していると思うし、倒した悪党の一人の死体をトイレに置いて、一味に見せつけるシーンは、ジョン・マクレーン刑事が、「ダイ・ハード」で、アレクサンダー・ゴドノフの弟を倒して、死体をエレベーターに置いて、一味に見せつけるシーンを彷彿とさせるし、倒した敵の死体を高所から地面に落下させるシーンは、「ダイ・ハード」のビルの窓から、倒した敵の一人の死体を、占拠されたことを、警官に知らせるために、地上のパトカーの上に落下させるシーンを彷彿とさせるし、厨房で繰り広げられる、マーティン・フォードVSバウティスタの巨漢同士の超重量級のド迫力の肉弾戦は、「JCVD」ことジャン=クロード・ヴァン・ダム主演の「サドン・デス」にオマージュを捧ながら、尚且つ、「ダイ・ハード」のブルース・ウィリスVSアレクサンダーゴドノフの激しい肉弾戦を彷彿とさせるし、そのマーティン・フォードを愛している?一味の女性のアレクサンドラ・ディヌが、怒り狂うシーンは、「ダイ・ハード」で、弟をジョン・マクレーン刑事に葬り去られたことを知ったとき、アレクサンダー・ゴドノフが、怒り狂うシーンを彷彿とさせますね。
アレクサンドラ・ディヌは、悪党集団の中では、一番、存在感が、有ったと思う。

敵のボスを演じた、レイ・スティーヴンソンは、それなりには、凄味は、あったけれど、でも、流石に、「ダイ・ハード」のアラン・リックマン、その右腕のアレクサンダー・ゴドノフ、あるいは、海洋版のダイ・ハードこと、「沈黙の戦艦」のトミーリー・ジョーンズほどの存在感が、なかっただけに、本作の悪役の中では、アレクサンドラ・ディヌの存在感が、際立っていたと思います。
彼女の鋭い目付きで、銃撃戦、肉弾戦、バイクチェイスと、物凄い暴れっぷりで、凄いインパクトが、有り、まるで、ザ・ロック様ころ、ドウェイン・ジョンソン主演の「スカイスクレイパー」のシャア役で、ガンアクション、肉弾戦、どちらも、優れた、アクションを披露してくれて、圧倒的な存在感を見せつけてくれた、ハンナクイリヴァンを彷彿とさせますね。

それから、主人公が、姪を助ける為に、頑張るストーリー展開は、スティーブン・セガール主演の列車版の「ダイ・ハード」こと、「暴走特急」を彷彿とさせて、狭いエレベーター内での接近戦(肉弾戦や銃撃戦)は、「ダイ・ハード3」の狭いエレベーター内のマニアックな銃撃戦を彷彿とさせて、「ダイ・ハード」、「サドン・デス」、「暴走特急」、「スカイスクレイパー」、「ダイ・ハード3」・・・。
本家の「ダイ・ハード」を含めて、色々なダイ・ハードの後継作品の要素が、詰め込まれていて、とても見応えが、ありました。

あと、頼りない案内係の青年も、「ダイ・ハード」シリーズには欠かせない、主人公に、協力してくれる、キャラクターを、好演されていて、いい味を出していましたね。

内容的にも、二転三転するストーリー展開に引き込まれて、ラスト手前の驚きの展開に手に汗握り、そして、前半のデイヴ・バウティスタと姪との何気ない護身術のセリフ(会話)のやり取りが、ラストへの伏線になっていて、繋がったときの、爽快感が、格別でしたね。
あのお話の持って行き方は、「スカイスクレイパー」での冒頭の夫婦のスマートフォンの操作に関する何気ない会話が、ラストの問題解決策に繋がったシーンとダブって、ニヤリとしました♪

アクション、ストーリー、捻りの効いたラスト、どれも、素晴らしくて、「ダイ・ハード」の後継作品としては、十分に合格点でした♪