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クリード 炎の宿敵のsoumaのレビュー・感想・評価

クリード 炎の宿敵(2018年製作の映画)
4.5
☆★600レビュー☆★

『なんの為に闘うか、おまえはもうわかってるだろ』

始まって直ぐ
乾いたグローブの音が身体の芯まで響いてくる。
これで一気に緊張感が高まり作品に引き込まれた。

今作はクリード2世のアドニスとドラゴ2世のヴィクターの世代を越えた因縁の対決。

まったく違う生い立ちを経て
再びリングでファイトするお互いの決意の強さに魅了されずにはいられない。

ヴィクター(フロリアン・ムンテアヌ)は
セリフが少ないのに圧巻の存在感で
まるで戦闘マシーンのようでありながら
一瞬みせる人間らしさがなんとも魅力的。
今回は悪役なんだけど
悪役の魅了なくして
名作は生まれない。

アドニスは逆に前作からあまり成長が感じられない前半は少しもったいなかった気もする。
その分、後半で盛り返してくれたけどね!


そして、ラストの再戦シーンは神がかってた。
不屈の魂から流れてくるロッキーのテーマは鳥肌モノ。
ヴィクターの視線の先の悲しみに心が震える。

エンドロールのアポロの背中に映るアドニスが
今回のテーマを表すには素晴らしい演出だった。

想像以上の完成度に大満足。
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