誰がどう見てもクズな男が競輪選手として再起を計るストーリーです。主人公のダメっぷり描写が凄まじいです。こういうダメな人生からの逆転物語の主人公にはなんやかんやで同情する点もあったりするのですが、今作は一切ありませんでした。自分は途中のある展開で完全に応援するのを辞めました。笑
しかしどんなに頑張ろうとしても努力しようとしても自分を変えることの出来ない人はいると思います。主人公を情けなくてカッコ悪いと思いながらも彼ほどではないですが過去に頑張りきれなかった自分を思い出しました。
ラストの演出が凄く好きです。主人公の成長や葛藤を描く作品だと主人公もしくは近しい人物の人生しか注目されませんが、それ以外の人にもそれぞれ人生があり、描くべきものがあると見せる素晴らしい演出でした。
