すみ

I am Sam アイ・アム・サムのすみのネタバレレビュー・内容・結末

I am Sam アイ・アム・サム(2001年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

号泣。明確な善悪も答えも存在しない。
小さい時は楽しくて愛おしいパパだけど、ルーシーが大きくなったらきっといろんな問題が出てくる。
というか、すでにある側面で親子関係が逆転しつつある状況をみると、その後のルーシーの人格形成に影響を及ぼしてしまうことは明確なのかも。でも、それがいいか悪いか決めるのは周りではなくてルーシーであるということを忘れてはいけない。

客観的に見たら障害のある父親が子供を育て続けることは難しい。検察官の言ってることは全てもっとも。
でも、どうしても父娘で一緒にいたい。その気持ちは誰も否定できないし、一緒にいられないことで生まれる寂しさは、他の何にも埋められない。

(たぶん)共同親権になるオチはなるほど納得。
リタも隣人も友人も仕事先の人も養子縁組の夫婦も温かい人でよかった。
養子縁組の夫婦がすごいなあ。育ててるのに自分たちを受け入れてもらえず、実の父親のもとに何回も行かれるって相当ショックなはず。それよりもルーシーのことを考えられるって、もう愛だよ...。

きっとこれからも周りのサポートがないとうまくいかないけれど、誰しもが程度はあれ周りのサポートを受けながら生きてるわけで、人と人が支え合って生きていくことをあたたかく描いている素敵な作品だなと感じた。
もし現実世界で起きたら絶対にもっとヘビーだけど、こんなふうに生きていけたら素敵だよね。

序盤の、娘が父親に合わせて学びを拒否するシーンがすごく印象的だった。自分と父親の一般的な役割を把握して、それに合わせようと自分が配慮するって、本能的なものなのかな。
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