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泥棒を捕まえる人のくりふのレビュー・感想・評価

泥棒を捕まえる人(1914年製作の映画)
3.0
【チャーリー・コップは役立たず】

チャップリン本人が黒歴史だと思っていた?のかフィルモグラフィーから漏れていたが、2010年にフィルムが発見され、出演第四作目として加えられた珍品。

主演・監督は当時人気者だったというフォード・スターリングですが、クドイ変顔で笑いを取ろうとしたり、明らかに全編イタイ。でも、当時はこんなんがウケたのか…という学びにはなります。

チャップリンは“キーストン・コップ”の1人として出演しており、あの“放浪者”演技はしませんが、警官役ってメチャ新鮮。冴えないキャラだから忘れたかったのかもしれぬが、貴重なのは確実。そして“十把一絡げ”の1人でなく、ソロで演じているのがサスガ。周囲も、駆け出しとはいえその力はわかっていたものかと。

当時、パルムドッグ賞があれば間違いなく受賞したろう駄犬が、チャップリンの次に名演技をみせてくれます。

<2024.5.13記>
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