イギリスの荒野において繰り広げられるヒューマンドラマ＆ゲイのラブストーリー。
主人公は仲間と違って大学に行くこともままならず、家業の牧畜をし夜は酒に溺れる毎日。父親は半身不随で口だけ指図。ある意味狭い家の中でしか居場所がなく世間からは孤独な立場。
そこに人手の足りない期間だけ雇われるゲオルゲがやってくる。
ものすごくセリフが少なくて、すべてをスクリーンから得るというか目を離せない。
荒涼な大地の暗い空と泥にまみれた二人が強烈で力づくの求めあいや、大変な子羊の出産のシーンであっても最低限のセリフがそこにあるだけ。
ずっと不機嫌でぶっきら棒な態度のジョニーが、ゲオルゲに対して心を開いていき、途中笑顔が見えたりも。不思議だけどこっちまで嬉しくなる。
言葉少なくとも、最後のジョニーのように態度で示せればいいんだよね、しっかりと伝わる。
だって、I love Youってこの映画で聞いてない気がする。それでもちゃんとしたラブストーリー。
ただ、ジョニーの『だからこんな遠くまで来た』ってちょっと恩着せがましい、そしてお互いツンデレ過ぎるだろと（笑）
切なさよりも熱さと感じるストーリーに感服と拍手。
