O次郎

宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第五章 煉獄篇のO次郎のネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

全七章立ての後半突入第五弾。
うーん、マンネリ化してきたかな...という展開。

デスラーの過去については、尺として長過ぎず短か過ぎず、キャラクターの魅力への肉付けとしてまずまずだったと思うが、問題はキーマン中尉。
総統の甥だったというオチは良いにしても、総統の元から再び翻意してヤマト側に戻って来るのがいくらなんでも早過ぎる。
ああいう立ち位置の人物なんだから、序盤は頼もしい味方、中盤で敵に回ってから終局まで敵であり続けて、最終決戦で自陣に復帰、というのがやはりベタにしても物語として否応無しに盛り上がるのでは。FF4のカインみたいに。

また、戦闘シーンの造りがちょっと大雑把というか大味過ぎるかも。
最後30分でようやく艦隊戦が始まったかと思いきや、波動砲の雨あられで大量破壊兵器の応酬。
もしイデオンがイデオンガン連射してるだけだったら画として緊張感も外連味も無いでしょ、という。

反波動粒子云々についても、乗員がその存在を疑っていの一番に調査すべきなのでは。
加えて、艦の動力源が原因不明の不調の中で、離脱時はともかく波動砲撃つような時点でまでそのままってのはリスクマネージメントがなってなさ過ぎるんじゃ。
第一、キーマン中尉が戻ってきたのに対処処置しないのは...

ともあれ、キャスト各人の演技は名演だった。神田沙也加さん、なかなかどうして神々しい。
ラストで子の病を救うために波動エンジンを停止させるシーン。細谷佳正さんの「地獄に落ちるわ...」は本当に重くて胸に響く。


地球圏に戻ってきて、ようやくガトランティスがベールを脱いだが、次作では戦闘シーンにもバリエーションを豊富に持たせてくれると大変有り難い。
O次郎

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