このレビューはネタバレを含みます
デスラーの背景について詳しく描かれたのは、彼の行動原理を良く描いていてよかった。
テレサの存在理由が今ひとつよくわからないオリジナルから色々踏み込んで補完しようとしているのは分かるが、「愛」に加えて「縁」とか「和」とかっていう言葉を持ってくるのは、わたしにはどうにも合わない。言葉ばかり上滑りな印象。
ラストについて:
サーベラーは(ズォーダーは)愛が人を愚行に走らせるという事をこのゲームで証明しようとしているのだろうが、視聴者としては全くそれに同意せざるを得ない、というエピソードになっている。
客観的に見れば加藤の選択は無意味だ。
ガトランティスの、ズォーダーの目的は結局親から子へと遺伝子を受け継いでいく生命の存在の否定なのだから、病が治ってもヤマトが倒れればズォーダーによって皆殲滅されるだけだろう。
しかしサーベラーの誘いを断ってヤマトがトランジット波動砲を撃ち、結果ズォーダーが倒れても、薬のレシピが入手できないなら子どもは助からない。
つまり、どのみち助からないならばレシピが手に入る方を選ぶ、ということで言えば加藤的には損得勘定をちゃんとしているとも言える。
などと考えた。