ヴィンセントヒロ

バイスのヴィンセントヒロのレビュー・感想・評価

バイス(2018年製作の映画)
3.8
ええと、スミマセン。今キャストを、確認中です。サム・ロックウェル。クリスチャン・ベール。スティーブ・カレル。もうどの俳優も役に入りきって、誰が誰だか。とにかくそっくりです。密着ドキュメンタリー(隠し撮り)と思うレベル。
 内容は、電気設備工の男が飲酒運転で捕まり、妻に説教を喰らって一念発起。妻子に自慢されるよう頑張り、政治の世界へ。歴代の政権下で紆余曲折。ついに9,11のテロ攻撃時にアメリカ副大統領としては最強の権力を初めて行使し、全米を戦争へ導いたチェイニー元副大統領の半生。 劇中に出てくる釣りのシーンと、政治的駆け引きのシーンの交互描写が、主人公の心の投影として生かされて、タフなパワーゲーマーとしてのチェイニーをよく表現しています。
 リンカーンのダニエル・ディ・ルイスの静謐。ホッファのジャック・ニコルソンの熱情。ミルクのショーン・ペンの繊細。ジャッキーのナタリー・ポートマンの可憐。Jエドガー、アビエイタ-のレオナルド・ディカプリオの慟哭。マルコムXのデンゼル・ワシントンの威厳。アメリカの歴史上の人物映画は、物凄く多いけど、この作品の衝撃は身近で恐ろしかった。さしあたりバイスのクリスチャン・ベールは、権力欲に翻弄される人間の"性悪"か。 現政権の映画化が、待ち遠しいです。きっとこの映画より衝撃的かもしれないので。 ババ引きトランプゲームでジョーカーを引くか❗