くじら

チャイルド・イン・タイムのくじらのネタバレレビュー・内容・結末

チャイルド・イン・タイム(2017年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

簡潔に言うと、子どもを失った親の悲しみとそれを癒す物語。2/29BS放送分をベネディクト・カンバーバッチ目当てで録画し鑑賞。

あらすじ
 スティーブンが買い物中少し目を離した間に娘のケイトが居なくなってしまう。娘が見つからない中、妻(ジュリー)との関係も悪化し2人は別居する。その後少し距離を置きながらそれぞれ悲しみを癒していく。(スティーブンの友人は幼児退行して最終的に自殺した)

構成に関して
 子ども(ケイト)を失った頃の過去と現在?を行き来した描写が度々あるので混乱する。特に子どもを失ってからも夫婦2人はケイトの幻影を見ている描写もあり、過去の回想なのか現在の幻影なのかパッと見で判断できないことも混乱に拍車をかけている気がする。この夫婦に関しては時間をかけて徐々に癒されていく描写は伝わってきたし、最後ケイトの弟にあたる子どもの出産で締め括られるのはいい終わりだと思う。
 スティーブンの友人の幼児退行?の件やジョークブックのこと、スティーブンの参加している委員会の話はどういう意図なのかよく分からなかった。(イギリスらしく社会派な描写は自然と入ってくるってことなら納得できるけど…)

演技について
 スティーブンの悲しみの表現が上手い。思わず娘の面影を求めて小学校に入っていって娘じゃないと分かって泣くシーン、委員会で子どもの実例としてケイトの話をするシーンも良かった。魚になる話を書いている時、スティーブンがケイトの幻影に話すところもいい。スティーブンの友人が子どもに戻ったところも台詞も説得力があってよかった。
くじら

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