二匹目のドジョウ感満載。
宮沢賢治の童話をますむらひろしのキャラクターで表現するのは、すっかり定番になったようですね。
ますむらひろしも生涯をかけて宮沢賢治を手のうちに入れたような感じです。
かつてのますむらひろしファンとしては嬉しい限りなのですが、ますむらひろしのオリジナル作品を読みたいという気がしないでもありませんし、ますむらひろし版でない宮沢賢治も見たいような気もします。
このアニメーションの原作は、自己犠牲を描いた宮沢賢治の自伝的要素を持つファンタジー。
『銀河鉄道の夜』や『風の又三郎』ほど有名ではありませんが、その賢治の人生を移したようなグスコーブドリの生き方は、賢治ファンにはこたえられないものでしょう。
『銀河鉄道の夜』で成功したスタッフが、二匹目のドジョウをねらったようなところはちょっと好きになれません。
原作も何度か書き直されているわけですが、このアニメ版もどこか違うのではないかという気がしました。
本来のグスコーブドリなんだろうかと。
ただ、キャラクターとして、ますむらひろしのオリジナルキャラクター「ヒデヨシ」が登場した時は嬉しくなりましたが。
でも、そのヒデヨシも本来のヒデヨシのいいかげんなキャラクターとはかけ離れているような気がしましたけど。
2015/10/2 5:53
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