イグアン52

冴えない彼女(ヒロイン)の育てかた Fine(フィーネ)のイグアン52のレビュー・感想・評価

4.5
加藤恵が可愛い。安野希世乃の声が可愛い。キャラソンが可愛い。最高。

倫也との距離感が縮まる毎に引き出てくる加藤の女特有の難しさ面倒くささ可愛さに胸を締め付けられていました。
ふと見ていて思ったのは、なんでヒロインは加藤恵なのか、という事。誰もが羨むヒロインではない女の子をヒロインにする必要性でした。
視聴者も男性が多いだろうに何故ヒロインに視聴者を投影させるのか疑問だったのですが、その疑問はラストの加藤が画面越しの僕らに向かって語りかける所で謎が解けました。
僕らは別に加藤恵でもなければ倫也でもなかったんです、加藤と出会った倫也の視点で物語を見せられていただけで、ほとんど画面越しに俯瞰で見ている僕達目線で物語は描かれていたんです。
…えっと、ほんとは僕らは幼なじみだったりアイドルだったりラノベ作家だったり絵師だったり、金髪だったり黒髪ロングで巨乳だったり、魔法が使えたり、ピンチに抱きしめてくれたり、そんな理想の女の子ではなくて、
どこかでなんとなく出会って趣味は合わないけどなんとなく一緒にいれて否定しないでいてくれて、いつの間にか付き合うことになってて泣きたい時は1人で思いっきり泣かせてくれる、そして明日に踏み出す背中を見守ってくれるような、そんなそれぞれの加藤恵を心のどこかで待ち望んでいたんです。
普通に出会って普通に同じ時間を過ごして普通に惹かれ合う、そして仲が深まるほどに面倒臭い面も見せてきて、でも僕の言う事にも譲歩してくれるから互いが互いを許しあえて、そんなどこにでもいてめんどくさいけど悪くもないあったかい出会いが待ってるよ、現実の女も悪くないぜ?と原作者でありアニメ及び映画の丸戸史明は伝えたかったのではないかと思いました。
原作は未読ですが…もっと加藤恵を見ていたいから、今から買いに行ってきます!
イグアン52

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