昨日はポールマッカートニーの誕生日。みぃ猫たん、おめでとう🐈🐈⬛
伊坂幸太郎の小説を日本に続き韓国でも映画化。原作は発売当時に、てか伊坂作品はほぼ制覇して読んでいるけれど、日本での映画化は観ていない。さてお隣の韓国がどんなふうに料理するのか興味津々…
すみません、興味津々なのはハンヒョジュのみでした。軽く流すつもりで観てしまって申し訳ございません。
ビートルズ時代の曲「ゴールデンスランバー」は、ポールによる極上の子守唄。
帰る場所がなくても、帰る道がなくても、どうか泣かないで。おやすみ。
この曲を学生時代に演奏していたバンド仲間、という原作には無い設定を持ち込んだことで、原作以上に友情物語としての色合いが濃くなっている。
大統領暗殺の犯人に仕立て上げられるというポリティカルサスペンスをベースとしていながら、どうせ荒唐無稽なお話なのだからとアクションと青春ドラマに振り切っているのがとても好感度高し。
それがカンドンウォン、ハンヒョジュの素晴らしい演技により、ベタで使い古されたシチュエーションの連続なのに普通に感動する。
人によっては、なんだこの茶番?てなるかもしれない。実際、国家ぐるみの謀略という割にはガバガバだし、モブは即死なのにメインキャラはなかなか射殺されないというお約束が少々白けてしまうけれど、韓国映画特有のラストに向けて友情がヒートアップする胸熱展開は素直に楽しまないと損というものだろう。
いや、ハンヒョジュ目当てだと冷静に観れないだけなのか?
学生時代の回想シーン。見つめ合い惹かれ合い、ついに一瞬のキスを交わす。相手の目を見ることができずにあたりをキョロキョロと見渡すハンヒョジュと、ただ優しい目でまっすぐ見つめるカンドンウォン。うー、悶絶w
と、まあそんな推しの話はともかくとして。
友達を見捨てて逃げろ、騙されるなと言われた主人公の「それで幸せか?少しくらい損して生きてみたら?!」という叫びが何故かすごく刺さってしまった。正論、ライフハック、合理性、マナー術…溢れかえるTwitterやYouTubeの情報に、さも正しく歩めているような錯覚をしながら押し流されている自分にふと気づく。
ラストは原作とは全く違うところへ行っちゃうし、アクション映画としては大味で楽しみ方が難しいとは思う。
けれども、自分の帰るべき場所、進むべき道、本当に守るべきものは何なのか?ありふれたテーマだからこそあらためて考えてみることのできる、力のこもった良作だった。