このレビューはネタバレを含みます
何故かケーブルテレビでしょっちゅうやっていて
、その度に観てしまう映画。
もっぱら性の対象とされるだけの女性と狂気じみた母性に多少の反発は感じるが、岩男の母ツルを演じる木野花さんの迫力もあり、ねじ伏せられる。
暴力や殺人、罵詈雑言にエロ…これでもかと強烈なシーンが続く。
しかし、岩男とアイリーンには、とびきり美しい瞬間もある。
打ち上げ花火、交わす笑顔、そしてキス。
血まみれのまま、お互いを求め合う2人。
たしかにそこに愛はあったと感じる。
自身の中で大きくなるアイリーンへの愛、犯罪者となったことの恐ろしさから逃げた岩男の死。
最愛の息子を亡くし、失意のあまり死を選ぼうとするツル。
自分を虫ケラと呼ぶ姑ツルを助けるため、雪の中、ツルを背負って歩くアイリーン。
そしてアイリーンだけが生き残る。
尊いばかりの逞しさだった。
少し思うのは、アイリーンは本当は英語で会話できるあのイケメンのお坊さんが好きだったんじゃないだろうか…