movieJack

愛しのアイリーンのmovieJackのネタバレレビュー・内容・結末

愛しのアイリーン(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

原作未読で
一部不快と思われるのでネタバレで

とても多くの要素が描かれ
観賞後もなかなか整理がつかない吉田恵輔監督ならではのズッシリ感
他人に薦められる作品かと言えば難しいが記憶に残るのは確か

ある出来事をきっかけに予想外の展開へ
愛情・生への執着・性欲・母性の暴走が凄まじい

最近
韓国映画の史実物を鑑賞すると
自国における過去の暗部や汚点を描く自虐的な姿勢を目にし
日本と違って韓国って国はヤッパリ凄いね…
という印象であったが

しかし今作は我が国
日本のそれも過去ではなく
今現在も永遠と存在する暗部
・人種差別(偏見)
・国際結婚と言う名の人身売買
・海外女性の性風俗従事
・地方都市特有の閉塞感と偏見
・嫁姑問題
・夫婦間のハラスメント
等々が描かれ

特に家庭内の問題については
異国から来た妻というストーリーで
誇張されている部分も感じたが
日本人同士が結婚した場合でも大小の問題は山積しており
お互い理解できなければ国際結婚と同じ
家庭内がギクシャクしだした以降の険悪な雰囲気は
倦怠期を迎えたほぼ全ての夫婦像を表しているとも感じられた

また今作は男性目線の性描写が多く
嫌悪感を抱く女性は多いかもと思われたが
男性の性に関する欲望・願望・妄想って
どんな男も根底は同じであろうと思うし
(妄想族は私だけか…)
他人に言うか・隠しておくか
実行せずに我慢するか・我慢できずに行動に移してしまうかは紙一重で
何かがきっかけで自暴自棄になり
たがが外れると
誰でも引き起こす可能性がある行為とも感じられた

また外国女優陣は裸体を晒しているのに日本側の女優は無しって…
それも少し差別的に感じられたが
トイレでのシーンのそれに匹敵する破壊力は拍手もんでした…

最後に日本的な描写だと感じたのは
パチンコ店カウンターでの
女性同士の噂話でのフ○ラの仕草
「ドントブリーズ」
「フロリダプロジェクト」等々の海外作品では
必ず横向きで手の動きに合わせて
舌でほっぺたを中から押し出すジェスチャーをよく見るが
今作での田舎の経験少ないと思われるゴシップ好きのあの彼女なら
確かに縦向きだよね…と日本的な演出に唸らされた…(えっ💦私だけ…)
movieJack

movieJack