4番目の我、岩男。
42歳、独身。自慰の繰り返しの果てにフィリピンで妻を買ってきた男と家族を描く。
愛情と欲情のぶつかり稽古。
母性の手榴弾を受け続けた挙句、やっとむさぼりあうことのできた岩男とアイリーンを見て泣いてしまった。
自ら選んだ道だというのに不遇な日々に皆、狭っ苦しいコミュニティの中ですら何か変化を望んでる。ただ、とてつもない変化球は人自体を曲げてしまう。心まで売るのか?
作品に無駄があまりなかった気がする。
たられば、の連続で微塵もカッコつけないTHE人間たち。
愛情たんまりの「ババア」というフレーズに感情揺さぶられる日が来るとは。(たまに岩男がすごくかっこいいから悔しい。)
どのシーンを切り取ったわけでもないパッケージがやたらに洒落ててなお悔しい一作。完敗だ。