「物語」というよりは「文体」そのものの快楽である町田康の原作を映画化するのは、やはり無謀な挑戦だったのか。
ナレーションで人物の心理を描写していく演出もテンポが良くて、中盤まではバカバカしくて笑えたし、小説でいう「文体」の快楽に近いものがあった。
ただ、終盤に向けて更に荒唐無稽な展開になると次第に盛り下がっていった。
この映画の肝はここで、
「なんだか分からなくてバカバカしいけど、異常にカッコいい!!」
と思わせれるかどうかだった思うけど、それに失敗している。
だから、ただの意味の分からない映画になってしまっている。
残念ながら、
「パンク侍、切られて候」という言葉以上にカッコいい場面が、
この映画には無かった。
*クドカン脚本にも期待したのだけど。。