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来るのバロウズのレビュー・感想・評価

来る(2018年製作の映画)
3.2
原作小説は未読。ホラーの皮を被った全く別の何かという感じ。
確かにホラー要素や適度なスプラッターもあるし終盤の霊媒シーンはなかなか盛り上がりますが、ホラー映画としてはイマイチ。多分この監督はホラーに興味無いんじゃないだろうか。

人間の心の奥に潜む醜さを具現化しようとしているんだろうけど、ビジュアル重視の監督の悪い癖が出ているのかあまり上手く描けていないように思う。
やたら多用されまくってる芋虫もただのノイズにしかなっていないし、やっぱりこの内容で2時間越えはちょっと長い。

でも正直、ブログに育児日記だの赤ん坊の画像をあげて『私たち育児頑張ってるけど幸せです☆彡』みたいな上っ面だけの記事を更新する人間たちに薄寒さを感じていたので、そこら辺を皮肉っていたのは面白いと思いました。
実際、赤ん坊をダシにアクセス数を稼ぐことがアイデンティティになっている人ってたくさんいますよね。

中島哲也監督は「告白」で見限っていたので期待していませんでしたが、それなりに楽しめる作品でした。
オープニングがデヴィッド・フィンチャーの「ドラゴン・タトゥーの女」そっくりだったのは少し気になりましたが。
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