このレビューはネタバレを含みます
おもろかったーーー! ホラー映画として見たけど、ホラー要素は割と少なめ。でも、物語が練られていて、精神的に「来る」って感じ。
虐待やネットでの承認欲求など、現代の問題が取り上げられていて、精神的に不安・不快になる要素が多かった。
特に、香奈が襲われる場面での、母親の「あんたなんか産まなきゃよかった!」が精神的にグサグサきて、その顔も怖いしで大泣きしてしまった。
それ以外にも、不倫や悪口・陰口など、人間のダークな部分が穢れとなるのだろうなと思わされた。良作!
柴田理恵演じる霊媒師が「生きているか死んでいるか分からない時代、頼りになるのは生身の痛みです」というようなことを言っていて、現代での生きる術を教わった気分になった。生きる痛みはなるべく感じたくないけれど、その痛みから目を逸らすのは違うのだと改めて思う。
また、「アレは弱くて脆い者を狙う」というのも、すごく頷けるというか。精神が弱っている状態だと、様々な穢れを引き寄せてしまうなと個人的に思うことがあったので。霊に限らず、心をまず強く持たないと、邪悪なものに付け入られるのだろうなと思った。
キャラクターも個性的でよかった。
・野崎(岡田准一)
やさぐれ編集者だけど、徐々に知紗に情を抱いていくところや真琴を大事に思っていくところなど、演技上手いなぁと。
・真琴(小松菜奈)
雰囲気がすごく好き。霊視できる人の雰囲気がバリバリ出てた。いやぁ、小松菜奈めっちゃ可愛いよー。
・琴子(松たか子)
霊にも人間にも強い。野崎をナイフで刺したり蹴ったり。あと、他の霊能者たちや警察にツテがあるのとか憧れてしまう(笑)
その他
・オープニングが神がかってた。不気味だしお洒落。何回でも見れる。
・BGMも神がかってる。サントラ欲しくなった。
・除霊は神仏オンパレードで見応えがある。
・良作だけど、虐待された経験がある人にはお薦めできない作品だと思った。フラッシュバックするような描写があるため。