すがり

来るのすがりのネタバレレビュー・内容・結末

来る(2018年製作の映画)
2.7

このレビューはネタバレを含みます

マコトちゃんがめちゃくちゃに可愛い。
これだけは満足ですね。
その姉も雰囲気あって良かったです、kofやってたのには親近感がわきました。

じゃあホラー映画としてどうだったかっていうと、その点ではちょっと物足りないというかちぐはぐさを感じてしまう。
原作が実際どうだったのかは知らないですが、映画化するならするで映画としての解釈と表現があって良いはずで、そうすると結局何がしたかったのかなという印象がある。

序盤はまさに和ホラーというべき湿った雰囲気と澱にでも埋められたような息苦しさがあって、こっちで勝手にどんどん怖くなって行くのが快感ですらあった。
あの婆ちゃん何なんだよ、あの人だけでホラーが完結してるじゃん怖すぎだろ。

やっぱり物の怪の類となったらああいう田舎というか昔の日本っぽさが好きなんだよなあ。
あの女の子の「呼ばれるで」とか傍目の可愛さもあって怖かった。
幽霊その他は美人じゃないとね。


都会に戻った上で物の怪的怖さをきちんと出し切った映画はまだ観たことない?…はず。

今作も例に漏れず、そこからは人間模様によるホラー演出になって行っちゃう。
序盤の法事の時点でこの人らの関係は上手く行っていない、上手く行かない、というのは嫌でも分かるし、
こんなものはもう見飽きていて正直どうでも良い。

どうでも良いどころか大いに不快だった。
こうやって子どもを道具とするのはどうしても駄目だね慣れない。
自分には少しも関係無いのに勝手に子役の女の子が気になってしまう。
例え演技でもこういう役やってて彼女に影響は無いんだろうか。


最後はもうてんやわんや。
コメディというかアクションというか、この辺はいつかの貞子vs伽椰子を思い出す。
かといってそちらに振り切るわけでも無い。
ものすごく大掛かりな準備の割にすごく地味なお祓い。
派手にしろってわけじゃないけど迫力は欲しかった。
これをやるならもっとごりごりに除霊エンタメが観たかったという物足りなさもある。


結局、観終わって考えるとつぎはぎで迷走気味とも取れていまいちハマれなかった。
野崎がはっきりしないのにも悪い影響受けたのかなあ。
告白は好きなんだけど、もしかすると中島監督は自分にあまり合わないのかもしれない。

まあ何にしてもマコトちゃんが幸せならそれだけで良いです。
すがり

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