ふっくー

来るのふっくーのレビュー・感想・評価

来る(2018年製作の映画)
4.4
ぼぎわんが来る!!!!


先に言っておきます。これはホラー映画として見ることが間違っていると。あと究極に好き嫌い分かれる作品だと思います。え?「あなたはどうなの?」って?そりゃ大好きな部類の映画ですよ??笑笑。
いやーこれは日本の最近のJホラーの中では「残穢」に次ぐどハマり作品でした。

てか映画の中でここまで何回も何回も人に裏切られたことなんてあります???!!!???

冒頭からの幸せな結婚式のシーン。とても幸せな瞬間のはずなのに、見ているこちら側としてはどうも居心地が悪い。なんか気持ち悪い。
家族愛、親戚、友達関係、職場仲間そんな日常的に関わる人間たちの幸せとは本当に幸せなの??心のどこかに潜む弱み、闇、その全てが蓄積された時「それ」は来る!!!!!
職場の、ムードメーカーと言われてた、いつも明るい会社の同僚が最初の犠牲者になった場面から、もう抜け出せない無限地獄に引きづり込まれました。

「あなたのところにも来るわ。だってあなたは嘘つきだから。。。」

子供を持つことは本当に幸せ???
後半からパートが代わり「子供」が物語の核心に関わることになるのですが、まぁこの後半戦も、見ているこちら側としては凄くムズ痒い。。。
育児のストレス、保育園からの電話、職場の上司からも「また?そんな子供のことで帰るの??」「急に帰られちゃ困るんだよなぁ」などと、嫌味を言われ、子供のトラブルで相手の親に罵声を浴びせられる。。。。
そしてそこに「それ」はやってくる。。。。

この後半の子供がテーマのお話は凄く苦しいし、現代社会の闇を感じさせる。ストレスが溜まって嫌になってしまう時に見せる子供の表情。オムライスを食べて「美味しい」という笑顔にはなんだか悲しくなってしまった。。。
この映画の良いところってぼぎわんの正体とかを最後の最後まで追求せず、姿も見せない大胆さなんですよね。
ぼぎわんの正体は皆さんで考えて、それぞれの解釈してね??って感じが好きでした。
個人的にぼぎわんの正体は自分でもどうでもいいと思ったので、結局は人の弱みだったり、憎悪、人間の裏の部分を狙う悪魔的なものだということにしておきましょう笑笑。


クライマックスに始まる最強除霊術はもはや、楽しんで見てしまう笑笑。今まで「それ」の正体や、ぼぎわんは一体何だったの?って話をしてたのに、このクライマックス見たらもうそんなことどうでもよくなりましたね笑笑。
とりあえずキャストが皆さん素晴らしい演技してて、面影がほぼなくなったくらい怪演してくれた松たか子様と柴田理恵のかっこよさは異常でした笑笑。

小松菜奈の人生に疲れちゃった感じのピンク髪色、岡田准一の渋さも素敵だったし、そして妻夫木聡の表面だけのイクメンクソ馬鹿男はクズすぎて笑えてきた。
木村カエラの「バタフライ」のタイミングは完全に笑わせにきてますよね。

見終わった後に「で?結局何だったの?」って言われたら「何だったんだろう?」としか答えられないし、頭の中は「オムライスの国」でいっぱいになって終わらせてくれるので、それだけでもハッピーな映画でいいじゃないですか!!笑笑
ふっくー

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