日本の戦前を代表する写真家、小石清氏の写真展名から付けられたというタイトル「半世界」ですが、写真展で展示された日中戦争中、従軍写真家として撮影された写真について触れているわけではなく、
三重県を舞台に、県内で生活する男たちと、グローバルな範囲で生活してきた男の、それぞれの世界観を映画にしていました。
ストーリーは突然の同級生の帰郷から動き出しますが、全体を通して同級生同士の心境の変化がひとつの時間軸に沿って展開されていくので、リアルな三重県での生活感を感じます。
その感覚がとても心地良くて、わたしはとてもいい作品をみたな、という気持ちに浸ることができました。
ラストは深く掘り下げられることがなく終わってしまうので、少し気になる部分が残るものの、
エンドロールに入る直前に、すべてを納得させるだけのシーンがあるので、終わり良ければすべてよしといった感覚でした。
ぜひ男性のみなさんにみてほしい作品です。