ゆき

半世界のゆきのレビュー・感想・評価

半世界(2018年製作の映画)
3.6
知らない世界

「あの頃」と「これから」がいつまでも続く。
誰の人生でも起こりうる“一人で抱えること”。強がることで自ら自分を追い込んでいると気づかされる一作。
言葉も綺麗で濁りなく、地方都市の閉そく感と言うよりは男の意地が拗らせていく展開。
歳とともに固くなったコリを友情と愛情がほぐしていく様子に安堵しつつ、何か起こるのではないかとハラハラする旋律を常に感じるのが印象的だった。
物語として広がりのあるものではないけれど、渋い3人とヒロインである池脇千鶴の存在感がたまらない一作でした。

×××
父親から引き継いだ製炭業にこだわる男と自衛隊員として海外派遣経験のある男、中古車販売を営む男の3人は久々に酒を酌み交わす。それぞれに築き上げた世界をすり合わせながら、互いに避けてきた存在と向き合う決心をするが…
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