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座頭市 THE LASTのTADANOINAKAMONOのレビュー・感想・評価

座頭市 THE LAST(2010年製作の映画)
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『どついたるねん』(ブルーリボン賞受賞)の阪本順治監督作品『座頭市 THE LAST』(2010年 東宝)について書かさせていただきます。(^^)

誤解なきよう申しあげますが、本作は北野武監督作品でなおかつビートたけし主演の『座頭市』(2003年)とは別物デス。

主人公である元SMAPの香取慎吾=座頭市には最愛の妻である石原さとみ(『進撃の巨人』、『シン・ゴジラ』)がいました。
しかし、不幸にも暗殺者の犠牲になってしまう。

ああああ…(゚o゚;;

裏街道を行く渡世人だった香取慎吾=座頭市はこの一件をキッカケに足を洗おうと思ってSMAPを解散し(←じゃない)、農業を営む友人の反町隆史(NHK大河ドラマ『利家とまつ〜加賀百万石物語〜』の織田信長役で、ある❗️)の家を訪ねます。

因みに反町さんのお母さん役はスタジオ・ジブリの宮崎駿監督作品『ハウルの動く城』で元SMAPのあの木村拓哉氏と共演した倍賞千恵子さんであり、彼の息子は「子供店長」の加藤清史郎クン…という家族構成…!(O_O)

さて、そこに悪役の登場。
それは、イヤーな性格の仲代達矢の悪い親分デス。
ライバルである岩城滉一(この人、覚せい剤で逮捕歴あり)の親分一家をやっつけるなどしてやりたい放題を始めます。

そしてついに香取慎吾=座頭市の怒りが爆発するのでした…。

出演者は他に仲代達矢親分の息子役で高岡蒼甫(宮崎あおいさんと結婚→離婚)。
用心棒役で『ゴジラVSキングギドラ』主演男優の豊原功補。
岩城滉一親分の一の子分役で寺島進(『小さき勇者たち〜ガメラ』他、出演作多数)。その妻の役で『逆噴射家族』(←コレ好き)の工藤夕貴。
片足が義足という身体の不自由なお医者さんの役にTVの『タモリ倶楽部』に度々ご出演の故・原田芳雄。
その他にアニメ『天の覇王 北斗の拳ラオウ外伝』(TOKYO MX他)においてラオウの声を担当した宇梶剛士がお役人を演じ、その上司の役で元『シルバー仮面』の柴俊夫といった実に豪華な出演陣です。

それでは、早い話がこれって面白いのかと申しますと、実に面白くない…。

まず仲代達矢親分なんですが、登場して早々にかなり長いセリフ(カンタンに言うと単なる嫌味)を口にするシーンがあり、これがどうにも良くない。
この俳優さんにはダラダラと嫌味を言うイヤーな性格の悪い親分ではなく凶悪無惨な極悪人の親分を演じて欲しかったデス。
例えば黒澤監督の『椿三十郎』の時のとても強くて恐い侍の室戸半兵衛みたいな。

それと香取慎吾=座頭市に魅力がない…。
足を洗って農業に精を出す座頭市なんて…なんだか説得力も無いし…。

あと、展開が妙にノロノロノロノロ…。これもなんとかして欲しかったなぁ。

褒めるところを見つけにくい作品でありましてチョットお薦め出来ない出来栄えであります。

なを、『座頭市』の著作権は作者の子母澤寛の没後50年を経て消滅するとのことでその期限が2017年までとの話です。
つまり、2018年からは著作権を気にすることなく座頭市映画の製作が可能になるので今後はイロイロな座頭市が世に出ることになるかもしれませんネ。

(*`Д´)ノ!!!なにが「THE LAST」なものか❗️
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