クロスケ

温泉しかばね芸者のクロスケのレビュー・感想・評価

温泉しかばね芸者(2017年製作の映画)
2.1
監督が在籍していた大阪芸大で教鞭を取っていた中島貞夫の作品からタイトルの一部を拝借していたり、本編の随所にパロディやオマージュが見られることからも、監督自身、映画が好きで、その感情を素直に表現すると、このような形になることはある程度理解できます。

実際、微笑ましく鑑賞させてもらいましたが、悪ふざけをするにしてもストイックさが足りないと思いました。安易な合成やテロップに逃れるのならば、敢えて見せないという姿勢があってもよかったのではないでしょうか。

黒沢清や周防正行の処女作がピンク映画というジャンルの中で、ゴダールや小津の高度なパロディを実現させていたことを思うと、物足りなさを感じるのは否めません。
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