メイプルわっふるG

フラットライナーズのメイプルわっふるGのレビュー・感想・評価

フラットライナーズ(1990年製作の映画)
3.5
"ホカ ヘイ(今日は死ぬにはいい日和だ)" スー族の戦いの叫び

医大生たちが臨死体験の実験を敢行。だが、死後の世界からは昔の罪をも持ち帰っていた。
タイトル意は、臨死実験で心電図がフラットなラインになる者たち。

豪華キャスト陣が若々しい1990年作品。
ライバル意識と自己顕示欲により心肺停止時間を競い合うという、若さゆえの勢いもヨシ。
リメイク版(2017年)を見たら、尚の事こちらのオリジナルが面白くなった。キャストへの思い入れって影響大。

キーファー・サザーランド 実験の発起人。そこんとこ、はしゃぐメンバーに強調。
ウィリアム・ボールドウィン 隠し撮りのプレイボーイ。
ジュリア・ロバーツ 孤高のガリ勉。
ケヴィン・ベーコン メンバーの良心。才能は随一。
オリヴァー・プラット 内弁慶な小心者。でもその臆病が正解。

"死者の世界が現実を侵食する"という出来事に対し、"暴れるサザーランドを静めるベーコン"というくだりは大事。見たまんまなら、すべては本人のみの出来事でしかない。
単純に考えて、心肺停止で脳細胞が壊れたことによる幻覚なのだろうと。

リメイク版では、忘却機能の停止、過去記憶のルート直結、罪悪感を司る部位が刺激などなど、原因究明の意見交換っぽいこともしてた。
いずれにせよ、人間だって電源切ったらおかしなことになるよね。

アジトにしている建物の絵画やオブジェが凝っていて見応えあり。手首だらけなアレは前衛的。
他にも悪魔や髑髏のストリートアート、ハロウィンの仮装キャンプファイヤーなど、チープさよりもおどろおどろしさが感じられて良かった。
ただ、その焦燥感の原因がオカルトや畏怖によるものではなく、イベント実行委員としての重圧的なものと気付いたとき、なんとも言えぬ気分に。


memo → ネタバレコメ

2020.11.01 ザ・シネマ
2016.04.16 ひかりTV
2016.04.09 ひかりTV