あー、なんかみんなの、「今の私、自分じゃない」「今の私、ここじゃない」って感覚はとってもよく表してる映画だと思った。
とってもよく表してるから、リアルなだけに、逆に刺さらなかったかな。
みんなの本当はこうあるべきたった東京と、みんなの本当はこうあってほしい椎名くん…
みんなの中の本当に行きたい場所や欲しいものは、本当は心の中にあるものといつも違った形でしか存在しないのかもしれない。
周りから見たら、彼女にさえ見えたのに、実は、名前も忘れられていた。
人の人生も同じかもしれない。自分の中では大きな出来事でも、他の人にとっては記憶にすらないかもしれないし、
自分の中てどうでもいいと思っている相手と同じように、自分の大切な人からも自分はどうでもいい相手かもしれない。
いつも心の中の東京や椎名くんを追いかける限り、なりたい自分には決して出会えないのかも。
心の中を退屈にするのは自分だけで、退屈じゃない世界に自分を迎えに行けるのは自分だけなんだろうな。