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クシナのkyokoのレビュー・感想・評価

クシナ(2018年製作の映画)
3.7
子をなす以外男を徹底的に排除しながらも大麻を男に売って生活の糧にする。山奥の澄んだ景色と朽ち果てた廃屋、女たちを守ることと法を犯すこと、矛盾に満ちた世界が時々ハッとするほど美しかった。

14歳でクシナを産んだカグウに母性は見えない。どちらがどちらか分からなくなる、というより、28歳にして未だオニクマの愛を求めているカグウのほうが幼く見えるほどだった。
カグウが初めて母としての感情が湧き上がったであろうあのシーン。あの曲が流れたとき涙が出てきたよ。

男性には理解が難しい作品ではないかと思う。そしてオニクマのような母親との関係に悩む人にはしんどい作品かもしれない。
人類学者の感情は同性愛的なものと解釈して良いのかな。Q&Aがあったらいろいろと聞いてみたいなあ。
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